管理栄養士のオススメメニュー

西中病院
管理栄養士 田中千穂
★ 脱水予防 ★ 

私たちの身体の半分以上は、水分でできています。
身体に占める水分量は年齢によって変わります。小児は生まれた時体重の約80%が水分ですが、歳を重ねると水分量は減っていき、成人になると水分量は60%ほどに、高齢者では水分量は約50%位になってしまいます。

脱水には種類があります。
まず1つめは身体から水分が多く失われる状態の「高張性脱水」。これは汗をかいた時や水分をとる量が少なく、口や喉が渇くタイプの脱水です。このタイプの脱水を予防するにはこまめに水分を補給することです。喉が渇くのは水分が足りていないという身体からのサインです。喉の渇きを感じてから水分をとっても間に合わないこともあるため、喉が渇く前に意識して水分をとる習慣をつけましょう。

もう一つは大量の汗をかいたり、下痢や嘔吐が続き身体の水分と同時に電解質も失われる状態で起こる「低張性脱水」。
この「低張性脱水」の場合は、失われた水分と電解質を一緒に補う必要があります。最近は「経口補水液」といった飲み物がドラックストアに置かれているため、下痢や嘔吐が続く場合は活用しましょう。しかし、経口補水液には身体に早く吸収されやすくするため糖分や塩分が含まれています。糖尿病や腎臓、心臓等に疾患がある方は注意が必要です。
また、アルコール類は水分補給には逆効果です。アルコールは利尿作用があるため、かえって脱水を助長してしまうことがあるため注意しましょう。


◆日常生活
あまり日々の生活のなかで水分補給を意識することはないかもしれません。しかし、意外な場面で私たちは体内の水分を失っています。

◇入浴前後と起床時
入浴時は実感しやすいかもしれませんが、睡眠中にも私たちの体は汗をかくことによって水分を消費しています。入浴前後、また起床時には水分補給を忘れずに行いましょう。水分をこまめに摂取することで体内をめぐる血液量が安定し、健康維持も期待できます。

◇暑い時期
夏は、熱中症対策という意味でも水分補給は非常に重要です。水分補給をするときは、発汗で失ったミネラルを補えるように塩分が含まれている飲み物を選ぶようにしましょう。
気温がそれほど高くない日であっても、湿度が高い日や急に暑くなって体が暑さに慣れていないときにも注意が必要です。また、室内でクーラーなどを使用していても、空気が乾燥するのでこまめな水分補給を心がけてください。


≪経口補水液≫ 
OS‐1(大塚製薬)・アクアサポート(明治)・アクアソリタ(ネスレ日本)・アクトウォーター(クリニコ)等


水分を補給できるのは、飲み物だけではありません。水分を多く含むフルーツ、ゼリーなどの水分を凝固させたものからも水分を摂取することが可能です。
「水を飲まなきゃ」と意識しなくてもおいしく食べられるため、自然と水分を摂取しやすくなります。

《寒天寄せ》
分量(一人分)
玉子   20g
カニカマ   20g
しょうゆ 20g
みりん   12g
だし   400ml
粉寒天   3g
作り方
鍋にだしと粉寒天を入れて火にかける。寒天を煮溶かし、醤油とみりんを加える。
さいたカニカマと溶き卵を加える。
卵が固まったら、容器に移して冷やし固める。
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