小さなきっかけを大切に   
     
     
きっかけを大切に・・・

無資格からはじめた介護のしごと

医療・福祉の事に全く無知だった私が、この業界で働く事になった事や今の仕事に就いているのは様々な「きっかけ」があったからだと思っています。

ひとつめのきっかけは22歳の時。介護士として働くきっかけとなったある出会いです。

介護の仕事をはじめる前は何をしていたかと言うと、「何もしていなかった」んです。
今で言えば「ニート」のような生活でした。(当時はそんな言葉は無かったですが)
目が覚めたらテレビを見るかゲームをするだけ。人と会うのも面倒で心のどこかでは「働かないと」とは思いながらもダラダラした毎日を過ごしていました。

そんな時、何となく目にしたコンビニの求人を見てアルバイトを始めました。そこで知り合った方に「介護の仕事」をすすめられ、その方に面接までセッティングをしてもらったんです。それがこの業界で働きだした「きっかけ」です。
今となっては何故、急に働こうと思ったのかもよく覚えていません。でも、「働こう」と思った事と「そこで知り合った方との出会い」、この二つのきっかけが無ければ、僕の人生は今とは全く違ったものになっていたと思います。

介護士として働きだした時、資格が無いどころか、「介護」という事について全く何も知りませんでした。はじめは驚きと戸惑いの連続で、毎日「いつ辞めようか?」と考えながら家に帰っていました。ただ、だらだらと過ごしていた時にはなかった疲労感が何故か心地よく思える時があったのを覚えています。



つらいだけと思っていた介護の仕事も気が付けば楽しみながら仕事をするようになっていました。やはり、やりがいを感じながら仕事ができるというところが大きかったんだと思います。はじめは「兄ちゃん、ありがとう」そう言ってもらえる事が本当にうれしかった。
しばらくすると、以前より元気になられた方を見る事ができると喜びを感じるようになりました。勿論、元気になれる方ばかりではありません。だから、少しでも前よりも良くなるためにはどんなケアをすればいいのかと考えるようになり、必死になって勉強もするようになりました。学生時代はあれほど勉強が嫌いだったのに、自分から何かを学ぼうとするなんて思いもしませんでした。私にとって介護という仕事はそれほど魅力を感じることができた仕事でした。
     
     
  介護士だった自分を生かして

ふたつ目のきっかけになったのは事務への転属です。
介護士としてやりがいを感じる一方で激しい腰痛に悩まされるようになりました。
事務へ転属となる前の1年間は日常生活に支障が出るほどに悪化していました。

介護の仕事を諦めた事にも、ある「きっかけ」がありました。ご利用者様に「兄ちゃん、腰痛そうやから他の人呼んで」と言われたことでした。何気ない一言でしたが、私には「あなたの介護は嫌だ」と言われたように聞こえました。この頃は腰の痛みから身体的な介護をしっかりと出来ないばかりか、気持ちに余裕も無くなり自分が思い描いている介護はほとんど出来ていなかったと思います。そういった自分に気づかされた出来事であり介護の仕事を辞めるきっかけとなりました。



事務職として働くようになったのが30歳の時。
はじめに驚いたのはその仕事の多さでした。「自分たちが知らない所でこんな事もしてくれていたんだ。」そう思えるような仕事が沢山あり、自分がどれほど無知であったのかも痛感しました。介護保険制度のことや利用料金等、実際に介護の現場ではあまり必要性を感じなかった事もあり知らない事だらけでした。

介護士として働いていた頃は、「座りながらできる仕事」と思っていた部分もあり、極端に言えば介護の仕事に比べれば“楽”な仕事みたいに思っていたところもありました。
しかし、これほどまでに仕事が多岐にわたっているとは想像もしておらず、本当に失礼な思い込みをしていたと今では反省しています。
そんな事もあり、介護士と事務職の双方の気持ちが分かるという経験をうまく生かすことができないかと考えるようになりました。
現場の最前線で介護をしていた頃に感じていた不満や不安、そして悩み。それを事務の立場からどのようにして改善していけば良いのか。また、事務側の悩みや葛藤をどのようにして介護の現場に伝えていけば理解を得られるのか。これが想像以上に大変でした。

しかし、介護士であった自分だから提案できた事もあったと自負はしています。そういった意見に耳を傾けてくれた法人には本当に感謝しています。



これから介護の仕事をしてみようと思われている方や興味をもたれている方は是非、介護の世界に飛び込んできてほしいと思います。今まで知らなかった「自分」を介護の世界で見つける事ができるかも知れません。私がそうでした。

様々な「きっかけ」を作り、成長させてくれる。
西中医学会にはそういった環境があると胸を張って言えます。

私もきっかけをいただき、今の部署で忙しいながらも充実した毎日を過ごさせてもらっています。

 
               
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